【旅】英・伊のお土産格差に驚愕した話③-イギリス旅編-

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2017年、30歳、人生2度目の大学3年終わりの春休み。

 

ダミアーノに別れを告げ、ローマのレオナルド・ダ・ヴィンチ空港からイギリスへ向かう。

離陸した機体は北上を続け、やがて眼下には山岳地帯が広がる。

山々の頂きがうっすら白みを帯びたかと思うと、それらは突然高さを増し、機体に迫ってきた。

アルプス山脈だ。

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彫刻刀で深く切り込んだような谷底と急峻な山々に目を奪われつつ、ロンドン空港へ到着。

イギリスへ到着したその日は2月14日。

偶然にもイギリス入国日が誕生日となった僕。

入管職員に「お誕生日おめでとう」なんて言われちょっとほっこり。

市内へ向かう列車内でも「ハッピーバレンタイ〜ン」なんて駅員がアナウンスしていて、お国柄の違いを感じる。

 

で、今回イギリスではまず、スコットランドに行き、留学中の友人を訪ねたた後、彼と一緒にロンドンへ戻り、今度はフランス留学中の友人と合流する。

 

ロンドン市内のターミナル駅ユーストンスコットランド行きの列車を待つ。

 

スコットランドの大学に留学中の彼の名前はまさ。

彼との出会いは人生2度目の大学入学式のこと、オリエンテーションまでの間、特にやることがなく、キャンパスの桜の木の下で一人本を読んでいたら、声をかけられた。

 

まさが僕に声をかけた理由は、

”一人で本を読んでて地味そうだったから。”

 

そんな彼は今回、スコットランドグラスゴー大学で1年間経済学を学んでいる。

日本人がより少なく、かつ良質な経済学を英語で学べる場所としてこの大学を選んでいた。

スコットランド出身の学者といえば、偉大な経済学者アダム・スミスですよね。

そんな彼とは半年ぶりの再会。

 

ロンドン発スコットランド行きの列車が来るまでの間、駅で人々が行き交う様子をぼんやり眺めているとふと気づいたことが。

みんなじっと列車の発着掲示板を眺めている。

まるでスポーツ観戦でもしてるかの様に熱心に。

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で、自分の乗車時刻が近づいた時あることに気がついた。

それは出発10分くらい前になるまで、自分の列車がが何番線から発車するか通知されないということ。

つまり何番線に行けばよいか知らされてから出発までの間、残された猶予はわずか10分。

だからみんな熱心に掲示板に見入ってるのか!!

 

少し離れたベンチで悠長に掲示板観戦者の様子を眺めていた僕はハッとなった。

ベンチから立ち上がり、僕もドキドキしながら掲示板で自分の列車を注視する。

 

来たぞ!自分の列車だ!!

プラットホームの番号が通知されると一斉に乗客が動き出した。

その様子はさながら椅子取りゲームのよう。

僕もその流れに乗りなんとか列車に乗り込んで、ホッと一息。

 

ロンドン主要駅の1つユーストン

もうちょっとなんとかしようぜ!!

そんなこんなで列車に揺られること約5時間。グラスゴー中央駅に到着。

 

まさと半年ぶりの再会を喜び、彼のシンガポールの友人と共にレストランで夕食をとった。

こうして、スコットランド3都市とイングランド2都市を巡る旅が始まった。

 

約10日間、イギリスを旅して一番心奪われたこと、それは

”縁(ふち)が美しいこと”

 

イギリスの建造物って縁や枠を色で囲う文化があるみたいなんです。

例えば、こういう感じ。

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窓の縁の色に合わせてベンチ、掲示板そして駅員の服まで赤に統一。

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清潔感のある白に青枠のコントラスト、天井から差し込む陽の光が美しい。

 

こうして僕の”縁を探す”旅が始まった。

こういう感じで縁を色で枠取りしているのは主に、駅や飲食店が多かったんだけど、民家にもその色使いは引き継がれている。

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左:扉の色が全て違うツワモノの家。

右:窓枠は水色、屋根枠だけ赤というおしゃれ上級者。

 

街中のレストランやパブはさらに趣向を凝らしていて、

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鮮やかな緑で縁取られた、明るい印象を持たせたデザインや、

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 濃い緑の枠に金色で縁取りをした重厚感のある雰囲気に思わず足を止めた。

 

日本が”余白”の中に美しさを見出すように、イギリスでは”ふち”にその美を見出すのかな、なんて思ったりした。

 

そういえば日本もイギリスも世界の隅っこにいますよね。

 

スコットランドで縁の美しさを存分に堪能した僕は、まさと共に世界の大都市ロンドンへ向かった。

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イングランド南部ドーバー海峡より

 

【旅】英・伊のお土産格差に驚愕した話④-イギリスお土産編-へつづく
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