一浪Fラン卒でもわかる会計講座①-貸借対照表編-
〜簿記も財務諸表も一度に学べる話〜
簿記の勉強をしたり、財務諸表の勉強をしたりする時って、わかりやすく解説してくれるWebサイトに結構お世話になってるのだけど。
簿記のサイト
→経理や資格取得者のための解説
財務諸表のサイト
→企業分析したい人のための解説
って感じで住み分けがはっきりしている。
まぁサイトを見る人の目的が違うから当たり前なのだけども。
でも簿記と財務諸表の導入部分ってかなり勉強分野が被っているというか、財務諸表の基礎は簿記であり、両方一度に学ぶことが可能なんです。
なぜなら財務諸表の記載ルールは簿記の記載方法(仕訳)に従っているから。
財務諸表の構成を頭の中に定着させた上で、簿記の記載方法(仕訳)を勉強すると比較的すんなり理解できる。
財務諸表の勉強をしたら簿記の理論も一緒に理解できちゃうなんておいしくないですか?
本編は財務諸表とは何かについて説明し、その中の1つである 貸借対照表について解説し、そのあとは損益計算書について説明します。
で最後は貸借対照表、損益計算書それぞれの仕組みと両者の対応関係を説明した上で、簿記について解説していきます。
ということで早速、財務諸表について、
”財務諸表とは企業の財務状態と経営成績などを適切に表示するものである。”
つまり財務諸表には企業が、
”どのようにして資金を調達し”、”その資金で何に投資し”、”どれくらい利益を得た”
かが記載されている。
この”どのようにして資金を調達し”と”その資金で何に投資し”を示しているのが貸借対照表
”どれくらい利益を得た”を示しているのが損益計算書。
今回は貸借対照表について解説する。
貸借対照表の構成は1.資産 2.負債 3.純資産の3つ。
1.資産
現金預金、在庫商品、建物など企業が経済活動を行うために必要なもの
2.負債
企業が銀行からの借入金や社債によって調達した資本(他人のお金なので返金が必要)
3.純資産
企業が株主から得た資本金や企業が獲得した利益(自分のお金なので返金が不要)
上記3つの構成を貸借対照表の図で示すと以下の通り。
ちなみに簿記のルールで資産は左側の(借方)に記載し、負債・純資産は右側の(貸方)に記載することになっている。
(借方)と(貸方)は簿記を学ぶ上で必要になるので覚えていてほしい。
で、資産と負債・純資産の関係性は以下の通り。
左側の(借方)が1.資産、
企業が調達した資金を何に投資したかが記載されている。
右側の(貸方)が2.負債と3.純資産、
企業が投資するために資金をどうやって調達したかが記載されている
つまり
”(貸方)で調達した資金を(借方)どのような資産に使用したかが対応付けられている。 ”
そのため必ず資産=負債+純資産とういう式が成立する。
貸借対照表の読み方なんだけど、
”財務諸表公開時点でどれくらい資産・負債・純資産を保有しているか ”という企業の現時点での企業の財産残高(ストック)を示しているので、
負債が多い企業は返さなけれいけないお金が多いな。とか
逆に純資産が多い場合は内部留保が多くてうまく事業に投資できていないのかな。とか
分析できたりする。
貸借対照表の構成はこんな感じ。
まとめると、
貸借対照表は財務諸表が公開された時点で、企業がどれくらい資産を保有しているかを左側(借方)に記載し、右側(貸方)にはその資産を獲得するため、資本をどのようにを調達したか、負債と純資産というカテゴリに分けて記載している。
資金の調達方法と資本の投資先を記載しているのが貸借対照表。
で、次編は財務諸表のもう1つ、損益計算書について解説します。
中国桂林、陽朔の朝靄の中で
損益計算書編はちら